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孟子1(2013-9-25)

今日の午後、何の理由もなく突然本屋に行きたくなった。自転車で15分程走ったところに少し大きめの本屋があったことを思い出し、ふらりと行ってみた。何か唐突に行きたくなったと自分でも不思議だった。

 

本屋に着くと、小規模な古書祭がおこなわれていた。理学関係の本も意外とチラホラあり、いろいろ探してみたら、ふと『孟子』が見つかった。孟子はいくつかのエピソードだけ知っていて、全体を通して読んだみたことはなかった。手に取ってパッと開くと、偶然開いたページのエピソードに強くひかれた。

 

ろ国の武城という田舎町に越国の敵兵が攻め込んできた時、子思(しし)は積極的に主君とともに戦い、外敵を退けた。一方、曽子(そうし)は敵が来るとさっさと避難し、敵がいなくなってから帰ってきた。曽子の弟子達は曽子を非難した。しかし、弟子の一人の沈猶行(しんゆうこう)だけは曽子を責めず、むしろ他の弟子達をたしなめた。

 

孟子はこの逸話を取り上げて解説した。「曽子も子思も同様に道を守った。ただ立場によって行為が変わっただけなのだ。子思は主君の側近の臣の立場にあり、また、守らなければならない家族は少ない。しかし、曽子には教師としての立場があり、また、家族を守る責任もある。二人は立場が異なるだけで、一つの道に生きていた。」

 

このエピソードは今の僕の葛藤への答えになっていた。偶然この本を手にして、偶然開いたページに書かれていたとは思えない内容だった。僕はこれを機会に『孟子』を通読してみることにした。このブログではしばらく、『孟子』のエピソードをかいつまんで紹介することにします。